一流の人は知っている!「聞く力」の重要性について解説
ビジネスのみならず、人生そのものに必要不可欠なスキルは「聞く力」です。ビジネス、人生の苦難や問題を切り抜けるためのスキルは、話し方や伝える力でもなく、頭の回転の速さやロジカルシンキング、フレームワークでもありません。結論として「『聞く力』こそが人生を生き抜く最強の武器である」ということです。
人間関係のほとんどの問題は、自分が理解・共感してもらえないことから起こります。相手に対し、どれだけロジカルに言葉を尽くして語ったとしても、相手に対する理解しようという思いや共感がなければ、人は動いてくれません。
今回はビジネスにおける「聞く力」の重要性について解説させていただきます。
聞く力とは
聞く力とは「相手を理解する力」です。相手を理解するには2つあります。ひとつは、「相手の話の内容を理解する」こと。もうひとつは「相手の気持ち(感情)を理解する」ことです。さらに、相手をより深く理解するためには、相手の話を聞く際に、自分の解釈を加えないで、ありのまま話を聞きます。途中で口を挟まないようにし、言葉以外のメッセージに意識を向けて聞けば、相手の気持ちもわかるようになります。具体的には、
・相手の顔の表情はどうか?
・声のトーンは明るいか、暗いのか?
・身体の姿勢はどうか?
・緊張していそうか?
などです。この2つの視点で聞くことができると相手は「自分を理解された」と感じます。これが本当の「聞く」ということです。
人と人との信頼関係を築く3つの原則
どうしたら人と信頼関係をうまくつくれるのか?それは、「自己理解、相手理解、相互理解」をつくることです。信頼関係を構築する時も、「聞く」ことから始まります。
まずは自己理解です。
自分に対して、「自分は何を大切にしているか」を聞きましょう。言い換えると「価値観」であり、好き嫌いのことです。自分が何者なのかをより深く知れば、相手にも自分を理解してもらいやすくなります。しっかり自己分析を行って下さい。
次に、相手理解です。
相手について基本的な情報をしっておくことは関係性を深めるうえで大切ですが、より重要なことは、やはり「価値観を知る」ことです。しかし、いきなり直接的に「あなたの価値観について教えてください」と聞いても嫌がられるだけです。相手は自己開示することになるので、少しずつ相手のことを理解するステップを踏みましょう。
※自己開示の方法としてツールの利用も便利です。「自己トリセツ」の有用性についてブログを書いていますのでよろしければご覧ください。
https://www.beat.co.jp/action/blog/534
具体的には、差し障りのない事柄から仕事や家族のこと、さらに人生といったテーマについても聞ける範囲で聞くとよいでしょう。すると相手が何を大切にしているかを理解できるようになってきます。
相手が何を大切にしているかが理解できれば、相手が大切にしていることを大切にしてあげればいいのです。それは、相手に合わせるということではなく、「共感」してあげるだけで構いません。共感とは、自分とは価値観が違ってもよくて、ただシンプルに相手の価値観について理解を示してあげる、ということです。
自己理解と相手理解を少しずつ深めながら、相互理解を育んでいくことで人と人との信頼関係を築くことができるのです。
優れたリーダーがやっている3つの聞く秘訣
ひとつ目の秘訣は「相手が話しやすい場をつくる」です。
優れたリーダーは、権威的になることなく、上下関係も意識させず、相手が話しやすいように安心で安全な場を最初につくります。たとえば、「何かあっても私がすべて責任を取るから安心して話していいよ」とか「君が話してくれたことは一切他言しないことを約束するよ」といった、相手が安心して話せる「約束」を明示します。また、周囲を気にしないで話せるような場に移動するなどの気遣いも上手です。
そうすると相手は心を開いてくれたり、本音で話してくれるようになります。
2つ目の秘訣は「相手が話しやすい繋ぎ言葉を使う」です。
優れたリーダーは、相手が話しやすい「つなぎ言葉」をうまく使います。たとえば、「そうだったんだね。それから?」「具体的には?」「ほかには?」といったつなぎ言葉をタイミングよく使います。タイミングで重要なことは相手の話を遮らないことです。話の途中で「理解できてないなあ」「こうすればいいのに」といった思いが浮かんできて、思わず口を挟んでしまうことはありませんか?
相手に意識を向けて話を遮らないように「つなぎ言葉」を使う。そうすることで相手はあなたを信頼し、ちょっとしたことでもすぐに話してくれるようになるのです。
3つ目はの秘訣は「相手に考えさせる聞き方」です。
一流のリーダーは将来、組織を背負っていく人材を育てることをとても大切にします。部下に対しては、指示命令よりも、部下が自ら考え行動していけるように、相手に考えさせるような聞き方を心がけます。たとえば、「君ならどう考える?」「もしほかに選択肢があるとしたら?」「仮に、君が社長ならどう判断する?」
このように、相手に深く考えさせる質問を投げかけてじっと待ちます。このとき、注意が必要なことは尋問にならないようすることです。相手を受け止めようとする姿勢を示してあげましょう。
人は元来、自分を理解してくれる人を求めています。理解されることでお互いが通じ合い、つながりがどんどん強くなっていきます。
相手が話しやすい場をつくり、相手が話しやすい相槌を打ち、相手に考えさせる聞き方をする。優れたリーダーは、聞くことの本質を理解しています。
まとめ
「聞く力」を身につけると、人に好かれる、信頼関係がつくりやすくなる、リーダーシップを発揮できる、会話力が高まる、情報収集力が磨かれる、仕事のパフォーマンスが上がる、より豊かな人間関係を築くことができる等々、多くの成果がもたらされます。また、他者だけでなく自分の声も聞けるようになると、自己理解が深まり、より充実した自分らしい「本当の人生」を送ることもできるようになります。
【動画】「聞き上手は話し上手」あなたは相手の話をしっかり聞いていますか?
「聞く力」について動画でも紹介していますのでぜひご覧ください。
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