サイボウズが実践する「ザツダン」とは?テレワークにおける「雑談」の重要性と「テレワーク中の雑談方法」について解説

そもそもテレワークとは何か

国土交通省によれば、テレワークとは「ICT(情報通信技術)を活用した場所や時間にとらわれない柔軟な働き方」と定義されています。インターネットを利用して、自宅や外出先など、会社から離れた場所で仕事をすることを総称して「テレワーク」と呼びます。「リモートワーク」もほぼ同様の意味で使われますが、「テレワーク」の方がより公的な場面で使われることが多いです。

雑談の重要性

警戒心を和らげる

気軽に言葉を交わしあう雑談には、心理的安全性を高める効果があります。始めて顔を合わせる相手には緊張感や警戒心が上回り、素直な意見を述べることができません。その日の天気などちょっとした話題から気持ちをほぐすことでよい雰囲気を作り出すことができます。

結束力を高める

普段から雑談を多くしているチームは、自然と仕事の話をする量も多くなります。業務上の意思決定への納得度も高まるでしょう。また、チームメンバーへの気遣いなどさまざまな効果をもたらします。

アイデアの創出

仕事に行き詰っているときに何気なく相談してみると、頭がリフレッシュでき、発想の転換に繋がったり、答えが見つかったりします。さらに、お互いに共感することができれば新たなプロジェクトに繋がることもあるでしょう。

ストレス解消

雑談では仕事の悩みや私生活の不満など、個人的な相談をすることがあります。人に話を聞いてもらい、共感を得ることでストレス発散にも繋がります。雑談によって気持ちを切り替えることができれば仕事のパフォーマンスアップにも繋がることでしょう。

テレワークで変化する日々の業務

テレワークでは、メールやチャットの使用頻度が上がります。対面でのコミュニケーションを主とするオフィスワークに比べて、文字でのコミュニケーション、つまり「テキストコミュニケーション」が圧倒的に増えます。テレワークでは、仕事の進捗報告や業務日報、成果物の提出など、多くの業務連絡が文章で行われます。オフィスでなら何気なくできる雑談も、テレワークでは文章で表現することになります。

オフィスワークと併用する場合は、オフィスの対面コミュニケーションをオンライン化することも必要となるでしょう。同じチームでも、出社しているメンバーだけで対面の打ち合わせをすると、テレワークをしているメンバーにはその情報が届きません。そのため、やり取りを文字に起こし、資料を電子データにして、オンラインで情報を共有する必要ができてきます。または、テレワークしているメンバーに情報を共有するために、出社していてもオンラインでコミュニケーションを取ることになります。

チームの誰かがオフィスにいなくても滞りなく業務を行うためには、あらゆる情報を電子化して、共有しなければなりません。

テレワークでも雑談する方法

一対一のテレビ会議「ザツダン」

テレワークでも雑談をする方法としてマネージャーとメンバーが一対一で対話する「ザツダン」(1on1ミーティングのようなもの)がります。ザツダンはマネージャーとメンバーの一対一、もしくは一対複数が基本ですが、チームメンバー同士や違う部門の相手同士で行っても問題ありません。

一般的な1on1ミーティングがメンバーに成長を促すためのものであるのに対し、ザツダンの最大の目的は、コミュニケーションの量を増やすことです。

メンバーが抱えているわだかまりやモチベーションを聞き出し、それぞれの個性などをマネージャーが把握できれば、なお良いと考えられます。

そのためザツダンで話す内容は業務報告や進捗報告ではありません。家族のことでも仕事の悩みでも、できるだけ自由に語り合えることが望ましいです。

チャットで何でも話せる「分報」

「分報」と呼ばれる雑談手法はご存じでしょうか。これは日報の「分」版、つまり分刻みの報告のことです。報告といっても分報は必ずしも業務上の用件を伝える場ではなく、取りとめもない話を気軽に交わすための場です。

オフィスでは、隣の席の人と「疲れたね」など、何気ない会話を交わすこともあると思います。テレワークでは、一緒に働くチームメンバーが離れた場所にいるため、このような会話をすることが難しくなります。

分報のやり取りは、職場での日常会話をオンラインで行う感覚です。

業務に関係する話や休憩の報告などもあれば、「今日は調子が良い!」「仕事がはかどらない」「お腹が空いた」など、独り言や呟きのような内容でも問題ありません。

働いているときの気持ちや状況を分報に書くことで、自分がチームの一員であるという意識が持てるようになります。テレワークでは、チームメンバーが離れた場所にいるため、それぞれの働いている姿が見えません。

メンバーの顔が見えないままひとりで働いていると、チームへの所属意識が薄れていってしまいがちです。また、自分のやっている仕事を、チームのメンバーやマネージャーが認識しているか、不安になることもあります。

分報に仕事の状況を書けば、チームメンバーに自分の存在意義をアピールできます。こうした積み重ねによってテレワークで抱きがちな孤独感や不安を解消できます。

分報でやり取りを重ねるうちに、自分を安心してさらけ出せるようになり、「心理的安全性」が高まります。心理的安全性が確保されることで、各々のメンバーが安心して仕事に集中できるようになり、チームワークを高めることに繋がります。

テレワーク中の雑談方法【動画】

テレワーク中の雑談方法については動画でも解説していますのでぜひご確認ください。

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