SNS 用語解説
●SNS (Social Networking Service)

 SNSとはソーシャルネットワーキングサービス(Social Networking Service)の略語です。ソーシャルネットワークとは、日本語に訳すと「社会的なつながり」という意味になります。つまり、SNSとは「社会的なつながり」を人々に提供するものなのです。
 「社会的なつながり」とは何を指すのでしょうか。それは例えば、ありとあらゆる人間関係を指します。この人間関係は親子、友人、夫婦といった身近なものは勿論、仕事場の同僚・上司・取引先、隣人やコンビニの店員、電車で靴を踏まれた人など様々なものに当てはまります。
 このように文明の発達に伴い、私達は多くの人々と関わりを持つようになりました。一日に自分が出会う人々の数を想像するとよく分かると思います。しかし、これら全ての人々と良好な人間関係を構築、または維持できているでしょうか。例えば、一年間に自分が出会う人々の種類を想像するとよく分かると思います。身近な関係である親子でさえ、良好な関係を維持することは必ずしも簡単とは言えません。仕事が多忙で帰省できなかった年もあると思います。
 SNSはWEB上にいつでもどこでも利用できるシステムを構築することで、このような煩雑化した人間関係を整理し、持続可能で良好なコミュニケーションを取ることを可能にします。また、このような性質により、新たな人間関係の拡大も容易になります。そして、この効果はヒト対ヒトの関係に留まらず、ヒト対モノの関係などにも及びます。つまり、必要としている人に必要なものを適切に供給することなども可能になります。
●社内SNS(Enterprise 2.0)

 社内SNSとは、SNSの効果を会社内に特化させたものです。海外では、Enterprise 2.0として知られています。
 会社内においても「社会的なつながり」を改善することに大きな意味があります。例えば、セクショナリズムの問題の解決に役立ちます。誰がどこで何をしているのか、誰が誰とつながりを持っているのか、誰がどのような情報を持っているのか、などの日常業務の中で目に見えないものを「見える化」することができます。これにより、適切なヒトに適切なヒト・モノ・情報をマッチングすることが可能になり、業務効率の改善や社員間のコミュニケーションが活性化します。
●Six degrees

 SNSの機能はSix degreesによって説明されるネットワークの性質によって、与えられます。
 Six degreesとは、スタンレーミルグラム教授のスモールワールド実験により提唱された説で、「誰でも6人の人間を介することで世界中の人間とつながることができる」というものです。つまり、例えば、自分とオバマ大統領の関係は友人100人や10人分といった遠いものではなく、多くても6人分、もしかしたら3人ぐらいで済むかもしれないのです。65億人程の莫大な人口が全て6人以内のネットワークで結ばれている、これは特別な事に思えるかもしれません。インターネットの普及によるものと思う方もいるかもしれません。しかしながら、実験が行われたのは1967年のことであり、同様のネットワークは電柱や微生物といったものにも当てはまるのです。
 このようなネットワークの性質により、SNSで人々のつながりを可視化することでコミュニケーションを急速に活発化させることができるのです。
●マズローの欲求5段階説

 SNSの利用はマズローの欲求5段階説によって説明される所属・愛情欲求や尊敬欲求によって行われます。
 マズローの欲求5段階説とは、「人間の欲求は5段階に分かれ、下位の欲求から満たそうとする」というものです。5段階の欲求は下位から、生理的欲求、安全・安定性欲求、所属・愛情欲求、尊敬欲求、自己実現欲求となっています。日本のような文明が発達した先進国では、下位の2つの欲求は満たされていると考えられます。すると、人々の欲求というのはまず所属・愛情欲求ということになり、これは尊敬欲求を踏まえて行われます。つまり、組織に関わり、他者と良好な関係を築くことでゆくゆくは高い評価、尊敬を得たいと考えるのです。
 SNSは、組織の構築・関与、他社との良好なコミュニケーションの構築・維持を助けるシステムですので、SNSを利用することによりこれらの欲求を満たすことができます。
●グランズウェル

 グランズウェルとは元々は大きなうねりという意味で、ソーシャルテクノロジーの発達、普及による社会状況の変化を表しています。これはブロガーなどのネットユーザーによる自発的な情報発信・交換であり、欧米では5割のオンライン消費者が、アジアでは7割のオンライン消費者が参加しています(Forrester’s Asia Pacific Technographics Benchmark Survey, Q1 2007)。 この現象は様々な業種で確認されており、企業に利害をもたらします。企業に損害を与えることもあるので、抑制しようとする動きもありますが、それが困難であることは各種事例で確認されています。インターネットから否定的な情報を取り除くことは難しく、返ってそういった動向が情報のスキャンダラス性を増加させ、検索ランキングの順位を上げることにつながることもあります。
 しかし、良い面を活かすことでリサーチ・マーケティング・販促・顧客サポート・商品開発などに利用することができます。そのためには消費者とのWIN-WINの関係を常に意識することはもちろん、POSTに従った活動を行うことが大切になります。
●POST

 POSTとはグランズウェルの活動をする上での指針であり、これはPeople(人間)、Objectives(目的)、Strategy(戦略)、Technology(テクノロジー)といった4つの段階を表しています。
 Peopleとは、グランズウェルの活動のターゲットを選定することです。顧客が使う傾向があるテクノロジーを調査し、参加者の中で創造者(自らコンテンツを作成し公開する)・批評者(レビューやコメントなど、他のコンテンツに対して意見を述べる)・収集者(ソーシャルブックマークを使用したり、記事に対し投票したりするなど、情報を収集し整理する)・加入者(SNSなどに加入している)・観察者(他者のコンテンツを利用する)の割合を調べることが大切です。不参加者の人数によっては撤退をすることも考慮する必要があります。
 Objectivesとは、自社がグランズウェルの活動を通じて達成したい目的を設定することです。リサーチ・マーケティング・販促・顧客サポート・商品開発などが挙げられます。
 Strategyとは、目的を達成するために顧客に対して展開する戦略を決定することです。顧客との関係をどうしたいのかについて考えることが重要です。
 Technologyとは、設定した人間・目的・戦略に対して適切なテクノロジーを選び、アプリケーションを構築することです。ブログ・ウィキ・ソーシャルネットワークなどが挙げられます。
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